のぶです。
Disruptive Innovationで有名なChristensen教授の今週の授業にて、「何かニュースで面白い記事を見た学生はいますか?」と先生が質問したところ、ある学生が、コカ・コーラの新製品である牛乳の話を持ち出しました。
私は存じ上げていなかったのですが、どうやらコカ・コーラがfairlifeという名前の牛乳を来月から売り出すとのこと。従来の牛乳と比較して、カルシウムは30%、タンパク質は50%多く含まれており、価格は通常の2倍だそうです。
教授はこのニュースを聞くと、「ちょうど(議論に)いい記事だ」と言って笑いだし、生徒に意見を求めます。他の生徒が、「カルシウムとタンパク質が多く含まれているから、アスリートの間に新しい需要を生んで、New Market Innovationとなりうる」と発言すると、途中で遮って、「君の理論は間違っている」と断言。クラスがシーンとなったところで、理論の説明を始めました。
彼曰く、コカ・コーラのこの製品は現在の製品を改善しているにすぎず、既存の企業がすぐに対策を打ってくるとのこと。この新製品が成功する可能性は、「高くて0%」で、コカ・コーラがこのような製品を打ち出すのは信じられないらしいです。
私はまだ彼の理論をしっかり理解し切れていないということもあって、正直このように断言されると驚いてしまいます。特にビジネススクールでは、解はいくつもあるという風に教わることが多く、教授が「これが解だ」と断言することはめったにありません。そういった意味で、この教授のクラスには刺激を受けており、もっとしっかり理論を理解したいと思います。
ちなみにこのクラスでは、今注目されている他のある企業に関しても失敗すると教授が断言しており、それも大変面白いケースなので、また書かせていただきたいと思います。